複数のHDDを連携して使用することで、故障時のデータ喪失を防ぐ「RAID構成」という考え方があります。
しかし実際には、RAIDは「HDDが故障した場合のみ」しかデータを守ることができません。
というのも、現実問題としてファイルサーバーが故障する原因は、HDDのクラッシュとは限らないからです。
システム基盤、ファン、電源ユニット、メモリ、配線ケーブル等、コンピューターは複数のパーツによって構成されており、経年劣化、熱によるダメージ等でパーツが一つ損傷すると使用することができなくなります。
当然、修理が完了するまではファイルサーバー内のデータは使用できませんので、業務そのものも止まってしまいます。
また、RAID構成はRAIDを管理するRAIDコントローラーが損傷した場合、データそのものが取り出せなくなるという別の問題も抱えています。
RAID構成は、HDD以外の故障には効果がありません。